2017年3月14日火曜日

韓国の各新聞の記事


韓国主要紙のうち
朝鮮日報、中央日報、京郷新聞の3紙の社説は、
弾劾罷免が法手続きに沿って行われたとして、
そろって「民主主義を一段階成熟させた」と表現。

中央日報は「憲法裁判所を通じて大統領を
民主的に退場させることは、
世界でも類例のないできごとだ」と誇った。

国政介入事件の発覚以前から
政府と厳しく対立していた左派のハンギョレ紙は、
朴政権の約4年間について、
「経済はどん底へ落ち込み、市民生活は破綻し、
国際社会の袋だたきに合うことになった」と総括。
罷免により「われわれ国民は誤りを
自ら正せる偉大な底力を発揮した」と称賛した。

一方、昨秋から始まったデモで大きな衝突などが
発生しなかったことを高く評価してきたメディアは、
決定後の混乱で死傷者が多数出た事態を重視。

東亜日報は弾劾反対のデモを続ける朴氏支持者らに対し、
「太極旗(国旗)を掲げて暴力的な方法で
不満を表現することは、大韓民国の格をおとしめる。
流血デモで目的を貫徹しようとは夢にも思ってはならない」
と批判した。

同紙は、朴氏が
「直接表に出て、興奮する支持者たちに
自制を求めるべきだ」と指摘。
決定への不満を表している弁護団に対しても、
「国民に対する最後の礼儀」として、
朴氏が自ら忠告するよう求めた。

国論が真っ二つに割れる中、
次期大統領選の候補者への注文も相次いだ。
朝鮮日報は
「まずは支持率で先行する野党候補から、
デモを扇動した姿勢を改め、
国民統合を最優先にする姿勢に転換しなければならない」
と強調。
対立の激化が国家分断を招いた戦後の状況にも
重ね合わせて危機を強調し、
「せめて(決定直後の)数日間だけでも、
思慮深い政治家になってほしい」と、
モへの参加を自制するよう求めた。

「弾劾されたのは大統領1人だけではない。
陣営の対立軸が定着した政治体制のすべてが弾劾された」。
朝鮮日報が強調するように、
大統領への過度の権力集中が改めて浮き彫りになり、
大統領選では「政治制度改革」「改憲」が
大きな争点として浮上することになる。
中央日報は、歴代大統領が権力を手放さずに
「帝王」として振る舞った結果、
悪政が繰り返されたと指摘。
「大統領は細かいことに干渉するのではなく、
利害を調整し最善の結果を得るための
絵を描かなくてはならない」と訴えた。

北朝鮮の武力挑発、
米軍の最新鋭迎撃システム
「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の配備に対する
中国の報復など、
内政に加え外交上の懸案が山積する韓国。

中央日報は
「政策の一貫性を高め、
経済の不安も最小化しなければならない」として、
国家間の合意破棄や「バラマキ」政策を訴える
候補者らを牽制(けんせい)した。


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